補選勝利へ。山下書記局長招き演説会

2014.5.31山下演説会 374 6月6日告示、15日投票で行われる県議補欠選挙に向けて、日本共産党徳島県委員会は5月31日、山下芳生書記局長を招いて日本共産党演説会を徳島市内でおこないました。実質1週間の取り組みでしたが会場いっぱいの350人が参加しました。
 主催者を代表し上村秀明県委員長があいさつをおこない、県議徳島選挙区の徳島市、佐那河内村の現職議員、来春のいっせい地方選挙の予定候補が壇上に勢揃い。古田美知代県議が代表し「議員・予定候補者一丸となってたたかう。補欠選挙で勝利し、来春のいっせい地方選挙でも必ず前進をかちとる」と決意をのべました。
 補選に立候補を予定している山田豊予定候補は、戦争をする国づくり、消費税増税、原発再稼働など安倍政権の暴走を厳しく批判、「補選勝利で安倍政権に審判を」と訴えました。
 さらに訴えは県政に、1㍍あたり100万円の広域農道、550億円から1350億円にふくれ、さらにら予算投入が必要になっている農地防災事業、鉄道高架事業など大型公共事業推進を批判。さらに徳島市の新町西再開発にふれ「県でも市でもムダな大型事業ばかり。木造住宅の耐震化や国保への県費助成など県民の切実な要求を、県民とともに実現させるためにがんばっているのは日本共産党だけ。徳島化製への補助金も、カゲでは他党議員も『おかしい』というが、いざ採決となると知事提案に何でも賛成だ。オール与党の議員を選ぶのか、県民目線で県政をしっかりチェックする議員を選ぶのかが争点。みなさんのご支援で勝たせて下さい」と訴えました。

山下書記局長の講演

2014.5.31山下演説会 422 「表面だけ見ると安倍政権の支持率は高い。国会でも圧倒的多数。悪い法律がどんどんとおっている。『暴走』に押されているのでしょうか」と問いかけた山下さん。「その暴走の1歩1歩が国民と世界との矛盾を広げ、自ら墓穴を掘っている」と述べ、「3つの問題で考えたい」語りかけました。

「戦争する国づくり」へ国内でも世界でも矛盾広がる
 「1つめは『戦争をする国づくり』。集団的自衛権行使容認。『自衛』と名がついているが、日本を守るものではない。海外で戦争をしないという憲法の根本原則を壊すモノだ」とのべ、首相があげた邦人救出のための米艦船の護衛などの「事例」が現実にはあり得ないことであることを明らかにし、「アフガン、イラクのような戦争で、殺し殺されることになる。これが集団的自衛権行使容認でおこる最も現実的な危険だ」と述べました。
 そして、「アフガン、イラクでは自衛隊は、『武力行使はしない』『戦闘地域には行かない』という2つの縛りがあった。共産党の追及に、安倍首相は『戦闘地域に行く』ことを否定しなかった。これはきわめて重大だ」と訴えました。そしてアフガン戦争でNATO諸国が集団的自衛権にもとづいでアメリカへおこなった支援のメニューには「武力行使」が入らず、もっぱら兵站活動(後方支援)であったことを明らかにした上で、「NATO諸国は1031人の犠牲者を出している。『戦闘地域に行ってはならない』という歯止めがなかったからだ。戦闘地域に行けば相手からは当然『敵』とみなされる」とのべ、「集団的自衛権行使容認は、日本の若者に海外で血を流せという事だ」と告発しました。
 そして、「この策動は2つの矛盾をひきおこしいる」とのべ、①野中広務、古賀誠、加藤紘一ら保守の重鎮の人々が「しんぶん赤旗」紙上で反対の論陣をはるなど、保守の人々を含めた国民との矛盾、②首相の靖国参拝に「失望した」と異例の声明を出したアメリカを含めた世界との矛盾をあげ「この暴走には決して未来はない」と訴えました。
 さらに安倍首相が口実にする、中国、北朝鮮の「脅威」について、ASEAN諸国が年間1000回対話を行っていることを示し、「みなさんのご近所づきあいでも、普段からあいさつして、一緒に食事して気心が知れていれば、なにかあっても、いきなり殴り合いのケンカにはなりませんよね。こういう外交的解決が大事だ」とのべ、「安倍政権はこうした外交努力を一切せずにもっぱら軍事的な対応に終始している。これは緊張を高めるだけの最も危険な道だ」と訴えました。

消費税増税・くらし破壊への国民的な反撃が
 「2つ目の暴走は消費税増税と社会保障大改悪など、くらしに対する攻撃だ」と述べた山下氏。「所得の低い人ほど負担が高く、中小企業は身銭を切らされる一方で、大企業は1円も負担しないのが消費税だ」と厳しく批判。さらに「社会保障・財政再建のためという政府の口実は総崩れになった」と社会保障大改悪と新たな無駄づかいのメニューを具体的に列挙し、「とりわけ大企業には減税の大盤振る舞いで、年間6・5兆円。消費税増税分のほとんどが消えてしまう」とのべ「ほうっておくと来年には10%。財界は19%にと言っている。国民的な怒りがわき起こることは必至だ」と訴えました。そして「大企業・富裕層に応分の負担を求める」「大企業の内部留保の活用で大幅賃上げで経済の活性化」などの日本共産党の「対案」を詳しく紹介しました。

国民の世論が原発再稼働にストップをかけている
 「3つ目の暴走は原発だ。安倍政権は原発を永久に使い続けようとしている」とのべたうえで、大飯原発再稼働差し止めを命じた福井地裁判決を「感動を覚えた。4つの画期的な点がある」とし、①「人格権を超える価値を見いだすことができない」と命とくらしを守ること以上に大事なことはないとしたこと。②原発は他の技術と違う本質的な危険をもっていることを認めたこと。③原発の「安全神話」を「根拠のない楽観的なもの」と断罪したこと。④多数の人の生存権利と、コストを天秤にかけることそのものが許されないとしたことをあげ、「事実と道理にたった判断の背景に、国民の世論とたたかいがあった。徳島でも1回も休まず100回目の行動を迎えると聞いた。この世論とたたかいが司法に対する不当な圧力を取り払った」とのべました。

世論どおりの「結果」を補選で示そう
2014.5.31山下演説会 507 - コピー そして「国民の世論は、原発は7割が反対。憲法解釈を変えたらダメは5割。消費税10%は8割が反対。この声に答えられるのは、この補欠選挙のなかで山田豊さんしかいない。この世論の通りの結果を出そうじゃありませんか」と訴えました。
 そして「県政を厳しくチェックし、県民のみなさんの願いを一つひとつ実現した、実績に裏打ちされ、県民にとってなくてはならないのが山田豊さんの議席。安倍政権の暴走と、オール与党の県政を支える人たちに負けるわけにはいかない。必ず押し上げて下さい」と訴えていました。

(写真:記事提供:徳島新報社)