日本共産党徳島県委員会は5月25日、市田忠義副委員長を招いて「語りあう集い」を、板野郡藍住町で開き230人が参加しました。
主催者を代表し山田豊県副委員長(県議補欠選挙予定候補)が、開会のあいさつを行い、県下の議員・予定候補者を代表し、手塚弘司県議予定候補(板野選挙区)が「住民の悲鳴と、共産党への期待がどこでも寄せられる。戦争をする国づくり、消費税増税、原発推進、この危険な安倍政権の暴走にストップをかけられるのは日本共産党しかない」と支援を訴えました。
市田副委員長は安倍政権の戦争をする国づくり、消費税増税と社会保障の大改悪、原発再稼働など安倍政権の暴走と、それに抗する国民のたたかいの広がり、そしてそれに対する日本共産党の対案について縦横に語り「徳島の候補者はみんなすばらしい。登壇するとかけ声がかかる。私にはない」と会場の爆笑をさそい、「でも人気だけでは勝てない。どれだけ党の陣地があるかだ。傍観者ではなく、党の仲間に加わってほしい」と訴えました。
その後2人の新入党者が入党の思いを語りました。4月に入党したばかりの78歳の女性は、「今の情勢はかつてと同じ。二度と戦争をさせてはならないと思っていた時、声をかけられすぐ入党した、なんのためらいもなかった」と話していました。
その後、事前に寄せられた参加者からの質問に市田副委員長が答えました。
質問への市田書記局長の回答(要旨)
北朝鮮や中国に対応するには軍事強化が必要では?
平和外交が世界の流れ
「日本共産党は、北朝鮮のミサイル問題や、中国の領海侵犯などに対し、節度をもって相手国に『間違っている』と伝えてきた。また中国の暴力的な反日デモに『社会主義の道に反する』と抗議をしてきた。同時に中国も北朝鮮も隣国、軍事的な衝突は絶対に避けなければならない」とのべました。
そして、アメリカがシリアへ軍事攻撃を行えなかったことを例にあげ、「軍事的衝突はいっそう事態を深刻化させることはイラク戦争で証明され、平和的な外交で解決する方向に世界は大きく変化している」とのべました。
さらに「いま、アメリカは、日本のおこす戦争にアメリカが巻き込まれることを恐れると言っている」とのべると、会場にどよめきが。
「たとえば尖閣諸島が日本領であることは中国自身が認めていたこと。きちんと外交をやれば、日本側に道理があることは明確になる。ところが日本政府は、その外交を全くやらずにもっぱら軍事的対応で緊張をエスカレートさせている」と批判し、「アメリカですら特使の派遣など外交的努力で戦争になることを回避しようとしている。これでは日本は世界の孤児になる」とのべました。
今の中国をどう見るのか?日本共産党はどんな社会を目指すのか?
中国は社会主義に到達した国ではない
「中国は社会主義に到達した国ではない」とズバリと指摘。
その上で、「絶対的貧困層を人口の84%から16%に減らすなど、前向きの努力もある」とし、「しかし、人権や民主主義の問題で未解決の問題をたくさん抱えた国だ。1人あたりのGDPも先進国の1/8。社会主義以前に、社会主義の経済的土台を建設している段階。市場主義経済を導入したことは当然だが、それは放置すれば汚職・腐敗、格差、環境破壊などが広がる。また大国主義・覇権主義が再現される危険性もある。大きな誤りを犯すなら社会主義への道を踏み外すこともありうると私たちは見ている」とのべました。
「言論には言論で」とキッパリ批判
「そうならないことを切に願い、内政干渉にならないよう配慮しながら、言うべきことを日本共産党は言ってきた。
天安門事件に対しても『言論には言論で対応するのが科学的社会主義の立場だ』と、直接中国に対し批判してきた」ことを紹介しました。
思想・信条の自由、複数政党制守り抜く
党と国家の混同は許されない
さらに「日本共産党と中国共産党には違いがたくさんある。たとえば中国憲法は中国共産党を指導政党としている。日本共産党は綱領で、これらを厳しく退けている。日本における未来社会はどんな段階でも思想信条の自由を厳格に保障し、複数政党制で政権についても選挙で負ければ下野するのが当然だ。党と国家を混同してはならないというのが、日本共産党の不動の原則だ」とのべました。
党に入ると忙しくなるのでは?
人の役に立つ苦労は、喜びに変わる
「入党して楽になることはありません」とハッキリ述べた市田副委員長。「しかし、やりがいがある。自分のやっていることが、社会のために役立っていると感じたとき、苦労は喜びに変わります。それは胸をはって生きられる人生ではないでしょうか」とのべました。
さらに、「一人の力なんてたいしたことはない。もう年だから。とおっしゃる方もいるが、みんなで励まし合えば力は2倍3倍4倍となる」と訴え「党に入って何かいいことあるのかというご意見ですが、立身出世や個人的栄達とは無縁。金が儲かるわけでもない。しかし入党は一度しかない人生の生き方の選択です。社会進歩と自らの生き方を重ねた時、なによりも代え難い喜びが生まれ、人生をおくることができるのではないでしょうか。ぜひ日本共産党へ入党を」と呼びかけました。
(写真・記事提供:徳島新報社)