日本共産党徳島県委員会と、民主党徳島県総支部連合会、社会民主党徳島県連合、新社会党徳島県本部の4党は24日、JR徳島駅前で「特定秘密保護法反対!徳島県内野党四党共同行動」を行い、4党の代表がそれぞれ街宣を行い、共同のビラを配布しました。
日本共産党の上村秀明県委員長、民主党県連の庄野昌彦副代表副、社会民主党県連の小林雄樹幹事、新社会党県本部の長谷川吉正委員長がそれぞれ、秘密保護法案反対を訴えました。
徳島人権平和運動センターの富永裕史議長、徳島県労働組合総連合の山本正美議長、.九条の会徳島の吉成務事務局長も連帯のあいさつを行いました。
日本共産党の上村県委員長は次のように訴えました。
みなさん、こんにちは。日本共産党県委員会の委員長の上村秀明です。今日は、「秘密保護法」に反対するという一点で4野党が共同して、宣伝行動をおこなっております。
私は、この希代の悪法を必ず廃案に追い込むために、共同のために尽力いただいたみなさんに心から敬意を表するとともに、秘密保護法案を廃案に追い込む決意を込めて訴えをさせていただきます。
さてみなさん。「秘密保護法案」の仕組みは、政府が持つ膨大な情報の中から、政府が「特定秘密」を指定し、「秘密を漏らす人」「秘密を知ろうとした人」などを厳罰にするというものです。私が訴えたいのは、その矛先が公務員だけでなく、すべての国民に向けられていることです。この法律案、恐ろしいことがたくさんあります。
第一に、何が秘密かも秘密です。
たとえば、“原発事故が心配だ”と、写真を撮ってブログにのせた。“米軍基地被害が深刻だ”と写真を撮ってブログにのせた。すると、ある日突然、警察がやってきて「秘密を漏らした」と逮捕される、ということになりかねません。言論、表現をはじめ、国民のあらゆる自由な活動が圧殺されます。このような恐ろしい暗黒社会は、絶対に許すわけにいきません。
第二に、「秘密を漏らす人」「秘密を知ろうとした人」だけでなく、「共謀」した人、「教唆」、つまりそそのかした人や、「扇動」、あおった人も処罰の対象とされます。
たとえば、集会で米軍機の低空飛行訓練の「情報を公開しろ」とマイクで訴えたら、その一言が「秘密をもらすための『教唆』『扇動』だ」として犯罪とされかねません。これでは、新しい治安維持法そのものではありませんか。
第三に、「秘密保護法」違反で逮捕されたらどうなるでしょうか。
裁判の過程でも「特定秘密」は開示されません。弁護士さんは、どう弁護したらいいかわかりません。ひとたび秘密保護法違反で「被告人」とされたら、自らをまもる手段が存在しない。何を理由として裁かれているかもわからないまま、懲役10年という重罪にされてしまいます。このような暗黒裁判を、断じて許してはなりません。
第四に、秘密を取り扱う公務員や民間企業の社員が、情報漏洩をする恐れがないか『適性評価』という名目で徹底調査されることになります。
国の行政機関のなかでは、すでにこれを先取りして「秘密取扱者適格性確認制度」が、2009年から実施されています。私たちは自衛隊のものを入手しましたが、その内容は、思想・信条を含む19項目の個人情報を申告させるものです。家族、親族だけでなく、知人の職業や勤務先、交際の程度までたずねているのです。国民が監視され、広範な市民の人権が侵害されるのであります。
みなさん。政府は、「安全保障のためなら、秘密にして当たり前」といわんばかりです。しかし、安全保障にかかわる問題こそ、可能な限り、最大限、国民に明らかにされなければならないのではないでしょうか。それを国民に隠し、ウソの情報で欺いた結果が、あの侵略戦争の誤りにつながった。この歴史の教訓に学ぶべきではないでしょうか。
日本を「米軍とともに海外で戦争をする国」につくりかえる。そのために国民の目と耳と口をふさぎ、情報を統制し、世論を誘導する。いつか来た道の再現を許すな。この声を政府につきつけようではありませんか。
政府・与党が一番恐れているものは何でしょうか。国民の世論です。日本弁護士連合会、日本ペンクラブ、テレビのキャスター、出版人、演劇人、憲法・メディア法・歴史学者、外国特派員協会、国際ペンクラブなどなど、これまでにない広範な人々が反対の声をあげ立ち上がっています。
この世論の広がりを恐れ、政府・与党は、自民党の補完勢力であるみんなの党、維新の会などの一部の「野党」を抱き込んだ「修正」で強行をはかろうとしています。しかし、「修正」は法案の本質をなんら変えるものではありません。「修正」で強行など断じて許せません。
日本国憲法の国民主権、基本的人権、平和主義に反する違憲立法―「秘密保護法案」は「修正」ではなく廃案に。この声で安倍政権を包囲し、この希代の悪法を何としても阻止しようではありませんか。ともに頑張りましょう。