徳島県の2019年参議院選挙の結果について

2019年7月24日 日本共産党徳島県委員会

 日本共産党と市民と野党の共同候補、無所属の松本けんじ候補に寄せられた、県内有権者のみなさんのご支持に、そしてともに勝利のために奮闘されたみなさんに、心から連帯と感謝を表明するものです。

(1)

 参議院選挙全体を通じて、きわめて重要なのは、自民、公明、維新などの改憲勢力が改憲発議に必要な議席(参議院の議席の3/2)を割ったことです。

 これは、「期限を切った安倍改憲の動きには賛成できない」という民意のあらわれです。この民意を真摯に受けとめ、改憲策動を中止することを、安倍政権に強く求めるものです。

(2)

 この結果を実現するうえで、市民と野党の共闘が決定的な役割をはたしました。1人区で改選2議席から10議席に躍進したことによって、安倍首相の改憲策動に痛打を与え、政治局面を変えたことの意義は、大変大きなものがあります。

 徳島・高知選挙区では、松本候補が20万1820票(得票率40.0%)を獲得、自民候補に5万2063票差にせまりました。6月15日に協定に調印し、36日間のたたかいで、徳島県では前回選挙の5万5876票差から3万8778票差まで追いつめました。松本候補は、共闘した野党の県内比例票の合計6万7446票の1.24倍の8万3632票を獲得しました。これらの結果に共闘効果が示されています。

 県内でも、市民と野党の共闘は進化、発展しました。各政党と市民団体が、対等な立場で議論し、おかれた条件に応じて役割をになう新しい選挙体制がつくられました。各党幹部が参加する共同街頭演説が2回にわたってもたれるなど、名実ともに共同のたたかいとなりました。心の通う共闘関係が築かれ、新しい信頼関係が発展したことは、今後につながる財産です。

 この成果をふまえて、総選挙に向けて、市民と野党の共闘をさらに大きく発展させ、安倍政権を倒し、新しい政治をつくるために力を尽くすものです。

(3)

 日本共産党の結果は、選挙区選挙で3議席(東京、京都、埼玉)を獲得し、改選議席を維持しました。比例代表選挙では、残念ながら改選5議席を4議席に後退させました。

 比例代表選挙の結果は、この間の国政選挙の得票・得票率の推移のなかで見ることが大事だと考えます。

 今度の参議院選挙は、この間の国政選挙でもっとも押し込まれた2017年総選挙の比例票を出発点にして、850万票、15%以上の得票目標を正面に、どれだけのばせるのかのたたかいとして全力をあげてきました。

 この立場で比例票をみると、全国では、448万票(得票率8.95%)で得票、得票率とも前進させました。徳島県では、5万票(15%)以上の得票目標をめざして奮闘し、2万1354票から1万9833票に、低投票率の影響で得票は、1521票減らしましたが、得票率では7.30%から8.34%に1.04%のばしました。この結果は、次の総選挙での躍進の重要な足がかりとなるものだと確信しています。

 わが党は、市民と野党の共同の勝利、日本共産党の躍進を、ともにかちとることを目標に参議院選挙をたたかい、全体として、大健闘といえる成果をあげることができたと考えます。

(4)

 今度の選挙では、年金、くらしと消費税、憲法など、わが党が提起した問題が中心争点となり、安倍自公政権を追いつめ、論戦をリードしました。

 「『へらない年金』をつくる提案」、「くらしに希望を──3つの提案」「消費税に頼らない別の道」「ジェンダー平等社会をめざす提案」などに大きな共感が寄せられました。訴えが、若い世代の思いとも響き合ったことは、今後のたたかいを展望しても重要です。

 これらの政策提起にもとづく、新しい国会での論戦と共同の草の根運動を発展させ、公約実現のために全力を尽くします。

(5)

 今度の選挙戦では、全党・後援会の大奮闘によって、多くの成果をあげることができました。同時に、大阪選挙区で現有議席を失ったこと、比例代表であと18万票(1支部あたり9票)差で4議席にとどまったことなど、くやしい結果もありました。その最大の教訓として、党の自力をつけることの切実な意義を痛感しています。これは全党の共通の思いでもあります。

 「どんな情勢のもとでも前進できる力をもつ党」「共闘と党躍進をともに推進できる党」をつくるために、あらたな意気込みで奮闘する決意です。総選挙での勝利・躍進をめざして、党員を増やし、「しんぶん赤旗」読者を増やし、強く大きな党をつくるために、全力を尽くす決意です。みなさんのあたたかいご支援、ご協力を心からお願いします。