大西聡氏が市民・野党の統一予定候補に

2016.3.19参院野党統一候補記者会見 035 徳島・高知両県の日本共産党、民主党、社民党、新社会党の野党4党は3月9日、弁護士の大西聡氏(52・無所属)を、夏の参議院選挙での徳島・高知選挙区の野党統一予定候補とすることで合意しました。

 同日、「オール徳島」(立憲主義と民主主義をとりもどし安保関連法案を廃止させるオール徳島)と、「高知憲法アクション」(戦争させない、戦争に行かない高知憲法アクション)の代表と、大西聡氏が「合意確認書」を結びました。
 同確認書では、次の4点が確認されました。(要旨)
①「安全保障関連法」の廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回、立憲主義と、民主主義の回復のために国会内外で全力をつくす。
②無所属候補として当選に全力をつくす。
③当面は無所属議員として原則的な姿勢を堅持する。
④安全保障関連法の廃止へ、いかなる妥協も許さない。
 この合意を「高く評価する」として、ただちに両県の4党による協定書が締結され、野党共闘が実現しました。
 協定式には両県の市民らがかけつけ、会場に入りきれず、廊下まであふれる熱気でつつまれました。
 日本共産党の上村秀明徳島県委員長は、「両県の市民団体の合意形成にむけた努力に心から感謝する。合意にはまったく異存はない。戦争法廃止、立憲主義回復には国民的な大義がある。この合意にたって、わが党も大西氏の勝利へ全力をあげる」とあいさつしました。
 同党の佐竹峰雄高知県委員長は、「市民の力で今日を迎えることができた。大西氏は両県の願いを託せる人だ」とのべました。
 民主党の仁木博文徳島県連代表は「(独自候補を下ろすという)共産党の英断と、市民団体の尽力に感謝する。スタートラインに立つことができた。野党がバラバラでは勝てず、戦争法の危機を現実のものにしてしまう。これは絶対に許してはならない。日本の真の民主主義をとりもどす、負けられないたたかいだ。野党のみなさんと市民が力をあわせてともにたたかおう」と呼びかけました。社民党、新社会党の両県代表も全力でたたかう決意を表明しました。

みかじり氏は比例に「大西氏に切符託す」

2016.3.19参院野党統一候補記者会見 332 日本共産党の、みかじり亮子氏は「候補者の統一ができたことを心から嬉しく思う。国会への切符を大西氏に託す。私は比例予定候補として大西氏を必ず国会に送るために全力をつくす。国民の声にこたえる新しい時代をともに切りひらこう」とあいさつし、大西氏に花束を渡し、ガッチリと握手をしました。

「命がけで勝利する」 大西氏が決意表明

 決意のあいさつにたった大西氏は、「安倍政権は憲法改正へその本性をむき出しにしている。憲法は320万人の日本人、2000万人ものアジアの人々の犠牲の上にできた、血と涙の結晶だ。憲法を守るために、命がけでたたかい、必ず勝利する」と強調、「安保法制はアメリカの戦争に参加するためのものだ。、自衛隊の若者の命、外国の人々の命がかかっている。廃止させなければならない。憲法にもとづく政治をとりもどそう」と力を込めて訴えました。

他の政策でも一致点で。政策協議開始を確認

2016.3.19参院野党統一候補記者会見 260 大西氏は、格差と貧困の拡大の一方で、大企業の内部留保が300兆円にのぼっている事実を示し、「ヨーロッパでは実現している、企業も労働者もともに発展する社会が、日本でできないわけはない」と社会的規制の必要性を訴えました。
 さらに、「食料自給率が15%まで落ち込む」とTPPを批判。「農業、林業など1次産業に国が支援をおこない、産業の基盤にすえる必要がある」とのべました。
 また、消費税10%増税について「消費税は社会保障に使われていない」とキッパリとのべ「国民生活の現状をみれば、先送りもありうるというのが私の意見だ」と表明しました。
 「オール徳島」の横山良代表は、「安倍政権の暴走はあらゆる分野に及んでいる。アベ政治を許さないとの国民の運動の広がりで、かなりの政策課題で一致できるのではないか」と期待を寄せていました。
 4党は今週にも政策調整の協議に入る予定です。

(写真・記事提供:徳島新報社)