仁比聡平 新年のごあいさつ

災害のない平和な年に

仁比聡平

 新年を迎えいかがお過ごしでしょうか。

 西日本豪雨から1年半、九州北部豪雨から2年半が経ってなお、くらしをとり戻すことはとても大変です。昨夏の台風15号、19号、21号の集中豪雨やダムの異常放流、堤防の決壊にみまわれた被災者の生活再建の困難はましていわんやです。被災者支援と気候変動への責任を果たす政治への決意を新たに、災害のない平和な年になるよう願わずにはいられません。消費税10%増税を尻目に大企業減税などもってのほかです。

 アフガニスタンで凶弾に斃れた中村哲医師のご冥福を心から祈ります。2001年同時多発テロののち米軍によるアフガン報復戦争と空爆のさなか、ペシャワールの病院を訪ねました。2002年1月のことです。その後何度も講演会で、また偶々同乗した機内や車内で、その尊厳ある生き方にうたれてきました。アフガン人にあれほど愛されていた方が、と思うと無念でなりません。

 戦争でテロをなくすことはできない。人道支援と紛争の平和的解決こそ。憲法9条を体現したペシャワール会の実践に学び、みなさんと力を合わせていきたいと思います。

 安倍政権は、アフガン・イラク戦争の時と同じように、「調査・研究」を名目に自衛隊のホルムズ海峡派遣を企だて、辺野古新基地建設の土砂投入、イージスアショアやF35戦闘機など兵器爆買いを前倒しで進めていますが、「桜を見る会」問題で不支持率は支持率を逆転し、「説明不十分」とする国民は83%に上っています。「改憲を必ずや私の手で成し遂げる」などと安倍総理が息巻くのは、追い詰められて求心力回復に必死だからです。

 いよいよ安倍政治に代わる希望の道を開く年へ。全力を尽くしたいと思います。

日本共産党前参議院議員 仁比聡平