27日

核なき世界を築こう 鳴門市で平和の火のつどい

平和の火のモニュメント(写真右奥)に折り鶴を捧げる子どもたち

 非核の政府を求める徳島の会と、「平和の火」を灯(とも)す地元実行委員会は6日、鳴門市の種蒔大師東林院で「平和の火のつどい」を行いました。約100人が参加し核兵器のない世界を誓い合いました。

 「平和の火」は、1945年8月、故山本達夫氏が叔父の形見としてカイロに移し、全国で平和を求める「原爆の火」として分火されています。徳島では1990年に四国霊場一番札所、霊山寺に分火され、2012年からは同院に受け継がれました。

 藍住町の犬伏栄子さん(76)が峠三吉の原爆詩集「序」(にんげんをかえせ)など2編の詩を朗読した後、73年前、広島へ原爆が投下された時刻の、午前8時15分に、憲法9条と、地元鳴門で歌い継がれてきたベートーベン交響曲「第九」の平和の思いを込めて鐘を9回鳴らし、全員が黙祷を捧げました。

 その後、鳴門の音楽グループ「エベレスト・ザ」の子どもたちが、折り鶴を「平和の火」に捧げ、同グループの大人たちとともに「第九」を合唱しました。

 その後、境内にある八葉殿にうつり、主催者を代表して、非核の政府を求める徳島の会の中内輝彦常任世話人が「今年ヒロシマ、ナガサキへの原爆投下から73年となる。安倍政権は、日本が唯一の戦争被爆国であるにもかかわらず、戦争する国づくりへと突き進んでいる。その上、核兵器禁止条約にも背を向け、妨害さえしている」と厳しく批判し、「これは『政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにする』とした日本国憲法を無視する暴挙だ。みなさんと力を合わせて非核の政府をつくっていきたい」とあいさつしました。

 また「エベレスト・ザ」の子どもたちが、被爆者が水を求めながら亡くなったことへ思いをはせた水筒を肩にかけて「世界が平和になるように、春よ来い!」と叫び、みんなで「春よ来い」を合唱しました。

 犬伏氏は、ノーベル平和賞受賞式での、サーロー節子さんの「(禁止条約を)核兵器の終わりの始まりにしよう」「私たちの光は核兵器禁止条約です」とのスピーチ(抜粋)を朗読しました。

 その後、徳島の特攻隊の歴史を伝える市民団体「徳島白菊特攻隊を語り継ぐ会」の春藤嘉雄さん(87)が戦争と、広島での体験を語りました。

 春藤氏は14歳の時に、広島県の呉海軍工場に徴用されました。

 春藤氏は呉工場が空襲を受けた時の体験を生々しく語り、「避難した隧道(トンネル)は、徴用された女学生たちのうめきや『お母さん!』との叫びにつつまれていた。空襲がおさまったあと外に出ると、工場は廃墟となり、手足などがバラバラになった遺骸を集めまわる毎日が続いた」と語ると、会場は水をうったように静まりかえりました。

 そして「8月6日の朝、突然真っ赤な閃光(せんこう)が目をつつんだ。何がおこったか分からなかったが、しばらくすると耳を裂くような轟音につつまれた。広島市の方向を見ると、巨大なキノコ雲が上がっていた。爆心地から15kmほども離れていたのに」と語り、「呉に避難してくる人々は、肌は融け、衣服は焼け落ちていた。まさにこの世の地獄を見た。私は戦場には送られなかったが、ある意味、戦場以上の体験をしたと思っている」と語り、「いかなる理由があっても戦争はしてはならない」と力を込めました。

 また、泉理彦鳴門市長から「平和の火のつどい」に初めてメッセージが寄せられたことが紹介されました。

 最後に参加者全員で「原爆許すまじ」を合唱し、「米朝首脳会談を歓迎し、朝鮮半島の非核化・平和な北東アジアの実現に市民も声で後押しを」「歴史的な核兵器禁止条約の早期発効を。禁止条約に背を向ける安倍政権を許さず、条約を批准する政府に変えよう」「県内で7万人のヒバクシャ国際署名を集め、徳島から核兵器のない世界を求める声を広げよう」などとする、県民へのアピールを採択しました。

 参加した鳴門市の女性(70)は「戦争をしてはダメだ。もめ事は武力ではなく、対話で解決しないといけない。核兵器を二度と使わせることがあってはならない」と語りました。

 東林院の近藤龍彦住職は、平和の火を守り続けることについて、「2度と戦争をおこさせてはならないとの思いにつきる」と話していました。

――――徳島新報2018年8月19日号より

東林院で戦争展示会 特攻語り継ぐ会など

遺品などの展示に見入る女性

 鳴門市の東林院八葉殿で6日から9日まで、「第1回『我が町の記憶遺産』忘れてはならない戦争の歴史」と題した資料展が行われました。阿波のまほろば実行委員会と徳島白菊特攻隊を語り継ぐ会の共催です。また原爆パネルも同時展示しました。

 会場には、隊員たちの遺品など様々な資料とあわせ若者たちのコメントが展示されています。

 じっと展示を見つめていた松茂町の男性(70)は「未来のあるはずだった若者たちにムダ死にを強いた。当時の軍部は一体何を考えていたのか」と憤り、「あの戦争の犠牲の上に今私たちの平和な生活があることを忘れてはならない」と話していました。

 展示を主催した阿波のまほろば実行委員会の田淵豊さん(元市議)は「徳島からも特攻隊の悲劇があったことを知ってもらいたいと、平和の火のつどいの日程と合わせて展示を行うことにした」と話していました。

――――徳島新報2018年8月19日号より

国策による人災だ アスベスト被害で県に申し入れ

申し入れ書を手渡す堀金理事長(写真中央)

 徳島労連や県建設労働組合、民医連など13団体で構成する、働くもののいのちと健康を守る徳島県センターは7日、飯泉嘉門県知事に対してアスベスト対策の強化を求める申し入れを行いました。県側からは環境管理部の佐々木啓司課長、同山田哲也係長、健康増進課の岩田美枝係長らが対応しました。日本共産党の山田豊県議も同席しました。

 堀金博理事長(弁護士)が「アスベストは吸い込んでから30~40年で発症するとされ、原因の特定も困難を極める。被害者の掘り起こしと救済をすすめること」「アスベストの所在と飛散対策の実施」「アスベスト含有検査を受けやすくすること」「専門医の育成」などを求める申し入れ書を手渡し、県建設労働組合の福田茂書記次長が趣旨説明を行いました。

 福田氏は「県内の労災認定数は肺ガンではゼロだ。(中皮腫など4つの病気)全体でも認定者は1人と、全国(981人)と比べても格段に低い」「労災認定のためには使用していた建材など膨大な数の検体検査が必要だ。工業技術センターでのアスベスト検査費用(1検体あたり2万4080円)への補助を」「アスベストを即時検査できる機器を県として購入し、要望者への貸し出しを」などと求めました。

 これに対し県側は「労災の問題は労働局や労働基準監督署の所管だ。県の公共施設についてはアスベストの封じ込めを行っている。民間の建物は所有者にアスベストを管理する責任がある」とのべました。

 県建設労働組合の實平稔社会保障対策部長は「アスベストは国策として使われてきた。(建物)所有者の責任ではない。まして労働者には何の責任もない」と糾弾しました。

 山田豊県議は「国会での政府答弁でも、『災害時に対応できるよう、平常時からアスベストの使用状況をつかむことが重要だ』としている。県が率先した対応を行うべきだ」と県の姿勢を批判しました。

 またアスベストの専門医の育成について県側は、2012年度以降、医師会との研修を行っていないことを認めたうえで、「今年度中に、県と労働局、医師会が協力して行えるよう協議しているところだ」とのべました。

――――徳島新報2018年8月19日号より

アベ改憲許さない 憲法共同センターが3日行動

「安倍9条改憲反対」「日本の宝9条守れ」とコールする参加者たち

 徳島憲法共同センターは3日、徳島駅前で「アベ政治を許さない」のポスターをかかげる行動を行い約25人が参加しました。午後1時にいっせいにポスターをかかげながら「安倍9条改憲反対」「日本の宝9条守れ」とコールしました。

 行動では6人がリレートークを行い、3000万人署名を呼びかけました。

 新婦人県本部の山田節子会長は「安倍政権は北朝鮮のミサイルを迎撃すると、イージスアショアを2基導入するとしている。朝鮮半島で平和の激動が起こっているときにだ」と力を込め、「2基で総費用は6000億円かかるという。一方で豪雨など災害被災者は劣悪な環境に放置され、救援のための特殊車両も不足しているという。こちらは1億円ほどで買えるのに」と告発しました。

 さらに「猛暑の中、学校へのエアコン整備は県内でも半数以下だ」とのべ、「軍事より人の命を守るためにお金を使う政治に変えよう」と呼びかけました。

 徳島労連の森口英昭事務局長は「日本は過去の戦争で310万人の日本人、2000万人を超えるアジアの人々など、膨大な犠牲を出した。日本国憲法はこの反省に立って作られたもので、武力による威嚇、国の交戦権を明確に否定している。この憲法があったからこそ、日本は戦後、他国の人も、日本人も戦争による犠牲者を出さなかった」とのべ、「安倍政権はこの憲法を変え、再び日本を戦争をする国にしようとしている。今を『戦前』にしてはならない。ずっと『戦後』のままにさせよう。若者を再び戦場に送ってはならない」と3000万人署名を呼びかけました。

 日本共産党の上村恭子県議は、安倍内閣の閣僚たちが、豪雨災害の最中「赤坂自民亭」と称して酒宴を開いていたことを厳しく批判し、「それでも安倍首相は『対策はぬかりなくやっているから問題ない』と開き直っている。人の命より自分たちの都合を優先させる安倍政権に、日本の政治の舵取りをする資格はない」と怒りを込めました。

 さらに、「いまだに多くの避難者がいる東日本大震災でも、医療費助成などの支援を打ち切るという。社会保障費も1000億円カットし、一方でミサイル迎撃には6000億円を使うという。税金の使い方が間違っている。安倍政権を終わりにして、政治を切りかえよう」と訴えました。

――――徳島新報2018年8月19日号より