社会保障を取り戻そう 自治体キャラバンに向け学習会

社会保障を取り戻そう 自治体キャラバンに向け学習会

講演を行う工藤氏

 県保険医協会と県社会保障推進協議会は14日、徳島市内で「いのち・社会保障まもる2019自治体キャラバン学習会」を開き約40人が参加しました。

 全国保険医団体連合会の工藤光輝事務局次長が「2019年参議院選挙を経て社会保障はどうなる」と題して記念講演を行いました。各団体が、医療、年金、国保など7つの要求項目と、要求すべきポイントについて訴えました。

 主催者を代表し県社保協の井上尚会長は「かつて自民党は災害時、組閣を中止して対策にあたったものだ。しかし安倍首相は台風15号の被災の中、内閣改造を行った。ここに国民の命をかえりみない首相の姿勢が表れている」と厳しく批判しました。

 さらに「安倍首相は『憲法改正へ国民の信を得た』と改憲をおし進めようとしているが、自民党の比例代表での絶対得票率は17%に過ぎない。国民多数は改憲に反対だ」と民意を無視しての改憲策動であることを告発しました。

 そして「安倍首相は『時間が経てば国民は忘れる』と思っているのだろうが、なめられてたまるか。キャラバンを成功させ、社会保障を守り、安倍改憲を阻止しよう」と訴えました。

 講演にたった工藤氏は、参院選の結果について「『改憲を許さない』という民意が示された」と、改憲勢力を2/3以下に追い込んだ、市民と野党の共闘の成果を強調しました。

 また「参院選直後、朝日新聞が行った世論調査で『1番望む政策』は社会保障で38%、改憲は3%。国民の願いは社会保障の充実だ」とのべました。

 そして「安倍政権の『骨太方針2019』の本質は『70歳まで働け』『病気になるな』『介護になるな』『お上に頼るな』という弱い者いじめだ」と批判しました。

 さらに75歳以上の病院窓口での2割負担、湿布やカゼ薬などの保険外し、要介護1・2を保険給付の対象から外すなどの数々の医療・介護の改悪プランを告発し「これはもう社会保障とはいえない」と訴えました。

 その上で「資本主義社会であるかぎり、社会保障だけが良くなることはありえない。働く者の大幅賃上げが必要だ」と労働運動との連帯を呼びかけました。

 また「75歳以上の外来受診率は45~49歳の3.1倍。入院は9.8倍」とする政府の宣伝に対し「高齢者が多くの疾病を抱えるのは当然だ。こんな世代間の分断を許してはならない」と力を込め、「支える世代の介護負担も限界だ。このままでは高齢者とともに共倒れしてしまう」と要介護者を抱える家庭の実態を告発しました。

 そして「安倍内閣が繰り返す『負担と給付の均衡』は、社会保障の精神を根底から覆えすものだ。私たちも『社会保障とはなにか』を学び、知らせることが、いま求められている」と訴えました。

 最後に「私たちの武器は憲法だ。この憲法を守り生かそう。市民と野党の共闘をさらに深めよう」と呼びかけました。

 県医労連の井上純書記長が自治体キャラバンの計画案を示し「医療現場で健康を壊し、まして命を落とすことがあってはならない」と医師・看護師・介護職員の増員、処遇改善を訴えました。

 年金者組合の松田文雄書記長は「40年も年金保険料を払い続け、生活保護以下の年金など許せない」と力を込めました。

 県生活と健康を守る会連合会の竹田節夫事務局長は、「生活保護費を貯めた預貯金を理由にした保護廃止は許されない。保護の趣旨に反しないかぎり預貯金は認められるという判例もある。そもそも趣旨に反する預貯金をする余裕など保護者にはない」と訴えました。

――――徳島新報2019年9月22日号より

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