県原水協が核実験の島・調査報告会

県原水協が核実験の島・調査報告会

猪本氏の報告を聞く参加者たち

 県原水協は10日、徳島市内でエニウェトク島調査報告会を開き、15人が参加しました。

 これは日本原水協が1月10日から22日に行った、「マーシャル諸島エニウェトク島民支援連帯代表団」(8人)の一員として、県原水協の猪本百合子事務局長が参加したことを受けて行われました。

 エニウェトク島ではビキニ環礁の23回を大きく超える、少なくとも43回の原水爆実験が行われています。

猪本氏は、「エニウェトク島は大戦での日本とアメリカの戦闘で焼き尽くされ、多くの住民が犠牲となった。その島でアメリカを中心に43回もの核実験が行われた。除染のため、表土は全て削られ、珊瑚がむき出しになっていて、ヤシの木があるくらいで、まともな農業もできない状況だ」とのべました。

 さらに「実験に使ったものはすべて撤去したはずなのに、島に転がっているコンクリート片などからは高い線量が計測された。掘り出した銅線などを買い取る業者の小屋からも高い数値が計測された」と報告しました。

 また、「放射性廃棄物は『ルニットドーム』と呼ばれる施設で管理されているとしているが、それは核実験でできたクレーターの中に、放射性物質を放り込んでコンクリートで覆っただけのもの。コンクリートの耐用年数は100年ほど。数万年以上の半減期をもつ放射性物質をそんなもので管理できるのか。実際コンクリートにはあちこちにヒビ割れができていて、そのヒビからは高い線量が出ていた」と告発しました。

 そして、「アメリカが作った島内の研究所には内部被曝を調べる『ホールボディカウンター』があったが、おそろしく旧型のもので、まともな調査ができるとは思えなかった。島には病院はなく、診療所があったが、マネージャーが薬を渡す程度で、とても医療機関とよべるものではなかった。調査団に加わった民医連の医師が島民の健康調査、健康相談を行ったが、血圧や血糖値が異常に高く、甲状腺が腫れている人も多く、内部被曝が疑われる」とのべました。

 また、「住民の食料は缶詰やカリフォルニア米、卵などがわずかにあるだけ。島に生えるヤシの実(ココナッツ)やパンの実、汚染が高いと思われる海域で獲った魚などを食べざるを得ない。アメリカが出している補償は1人あたり3ヶ月ごとにわずか80ドル(日本円で約9000円)しかないのが根本的な問題だ」とのべ「実態を知らせ、アメリカなど核実験を行った国に責任をとらせないといけない」と訴えました。

――――――徳島新報2017年2月19日号より

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