人間らしい働き方を「いのちと健康を守る中四国ブロックセミナー」

人間らしい働き方を「いのちと健康を守る中四国ブロックセミナー」

パネルディスカッションを行う各氏

 第9回働くもののいのちと健康を守る中四国ブロックセミナー(同実行委員会主催)が10、11の両日、徳島市内で行われ130人が参加しました。

 徳島県センターの堀金博理事長(弁護士)が主催者を代表し「過労死を容認する労働の規制緩和など暴走する安倍政権に、抗するたたかいを広げよう」と開会のあいさつ。非正規労働者の権利実現全国会議副代表の中村和雄弁護士が「『働き方改革』をめぐる対抗といのち・健康を守る課題」と題した記念講演を行いました。

 中村氏は、安倍政権の目指す「働き方改革」を、「言葉と中身は全く違う。実態は大企業のための『働かせ方』改革だ」と批判し、その内容を詳細に告発しました。

 そして野党4党による「長時間労働規制法案」を紹介。「これは夢のように思えるかも知れないが、いまの日本は、世界でも特異な働きかたを強いられている」と日弁連の独自調査なども示しならがら、欧州では当たり前になっている働くものの権利確立を訴えました。

 そして、「真の同一労働同一賃金をかちとり、安心してゆとりのある働き方のできる社会。人間らしい働きかたを取り戻そう」と呼びかけ、「それは日本をどういう国にするのかを決するたたかいだ。市民と力を合わせれば労働組合は大きな力を発揮できる。ともに安倍政権を倒そう」と訴えました。

 その後、堀金氏をコーディネーター、中村氏を助言者、こどもと教育・くらしを守る県教職員の会の井内哲也世話人、県医労連の大栗陽委員長、建交労県本部の野口正良書記長をパネラーに、パネルディスカッションを行いました。

 大栗氏は、医療現場の過酷な労働実態と労働組合のたたかいを紹介し、「労働条件の改善は、医師・看護師など働き手の確保につながり、それは地域住民の命と健康を守ることになる」と呼びかけました。

 井内氏は、「中学教員は、政府の調査でも月63時間もの残業。授業量の増加や、学力テストなど教員の負担は増えている。わかっていながら教員を増やさない政府の方針に根本の問題がある。せめて週1日だけでも休めないと限界だ」と過酷な教員の状況を報告しました。

 野口氏は、「トラックドライバーの基本給は、ほぼ最低賃金。生活のため長時間労働をせざるを得ない。歩合給中心の賃金体系を根本的に改める必要がある」とのべ、「日本の物流の9割がトラック。ドライバーが確保されなければ、この社会インフラが機能しなくなる」と警告しました。

 フロアからの「教員の残業代は」との質問に井内氏は、「教員の残業は1日18分との1966年の調査を元に、給与の4%が教職調整額として出るだけで、あとはサービス残業だ。行政のフトコロは痛まないので、その後放置されたままだ」と答えました。

 中村氏はまとめとして、「自分のための時間は、地域活動など社会活動を行う時間でもある。長時間労働は地域社会をも壊す。8時間労働制の原点に立ち返り、8時間働けば生活できる社会をともに築こう」と呼びかけました。

――――徳島新報2017年6月18日号より

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