きんじぃの世の中教室 憲法9条編 第1回
 
きんじぃの世の中教室
まれ

この間の日本共産党四国大演説会、すごかったね!志位さんの力強い訴えに圧倒されちゃった!

きんじぃ

そうじゃのぅ。ところどころに笑いも散りばめられておって、楽しくためになる講演じゃったのぅ。

のぞむ

ボク、あんなにたくさんのニンゲン、初めて見た!!

きんじぃ

そうじゃろう。たしか、参加者は1700人以上とか言っておったのぅ。

まれ

すごい!会場も3階席までいっぱいだったね!

きんじぃ

うむ。熱気に溢れたよい演説会じゃった。

まれ

それでね、おじいちゃん。講演のなかで志位さんが言ってたんだけど、安倍首相が「2020年の東京オリンピックまでに憲法9条を変える」って宣言したんだって。

きんじぃ

そうなんじゃ。世間を揺るがす大問題発言としていろいろなところから批判をあびておるわぃ。

まれ

そうみたいだね。志位さんも発言の問題点についていろいろ言ってたけど、あらためて分かりやすく教えてほしいなって思って。

きんじぃ

よかろう。では今日の世の中教室は安倍首相の憲法9条改定発言についてじゃな。

のぞむ

「ケンポウキュウジョウ」って、なんかつよそう!アチョー!!

きんじぃ

ホッホッホ。ケンポウはケンポウでも、それはちょっとちがうのぅ。

まれ

まったく!のぞむはなんにもわかってないんだから…。

きんじぃ

国民の権利を守る基本法を「憲法」というんじゃよ。その憲法の9条に自衛隊を書きこもうとしておるんじゃ。例えば安倍首相が言った9条改定とは「9条1項2項を残したまま、3項で自衛隊の存在を明記する」というものなんじゃが…。

まれ

自衛隊って書いたらなにかマズいの?

きんじぃ

うむ。自衛隊の存在を憲法に書けば「無制限に海外での武力行使が可能になる」という大変な事態になるんじゃ。

まれ

えーっ!?それって日本が戦争する国になるってことじゃない!?

きんじぃ

そういうことじゃ。じゃが、その話をする前に、まずは憲法とはそもそも何なのか、説明しておくとしようかのぅ。

まれ

うんうん!憲法って、大事だっていうのはなんとなく分かるけど、ちゃんと理解してるかって言うと、ちょっとビミョーだし。

きんじぃ

うむ。そもそも憲法とは普通の法律とはまったく違う性格のものでな、かんたんに言ってしまえば、憲法は「国家権力を制限するためのルール」じゃな。

きんじぃ

国会がつくる、いわゆる普通の法律というのは、基本的には「国民の自由を制限するルール」じゃ。国民一人ひとりが好き勝手に自分のやりたいことをやってしまうと、国自体が成り立たなくなってしまうからのぅ。

まれ

「国民の自由を制限する」って言われても、なんかよくわかんないけど…。

きんじぃ

そうじゃな。例えば極端な話じゃが、「人を殺してはいけない」という制限があることによって、誰かに殺されることがないように守っておる、といった具合じゃ。

まれ

なるほどね。じゃあ、憲法の「国家権力を制限するためのルール」っていうのは、どういうことなの?

きんじぃ

それはじゃな、これも極端な話じゃが、例えば国会で「政府を批判したら死刑」という法律がつくられたとする。どう考えても無茶な法律じゃが、国会には法律をつくる権限があるんじゃから、絶対にないとは言い切れん事態じゃ。

まれ

そんな法律、ありえない!

きんじぃ

そうじゃな、その通りじゃ。そういう国家権力の横暴によって国民が不当に自由を制限されることがないように、「憲法」が国家権力を制限しておるんじゃ。

まれ

そっか。たしかに、国家権力が国民にとって不利益なことを行うのを制限しないと、独裁国家みたいになっちゃうかもしれないもんね。

きんじぃ

うむ。日本はあくまで「国民主権」の国じゃ。その国民の権利を国家権力から守るのが、憲法の主な目的なのじゃ。憲法の規定に反する法律は、たとえ選挙で国民に選ばれた国会議員でもつくることはできないんじゃな。

まれ

なるほどねー。憲法がどういうものなのかは分かったわ。

きんじぃ

では本題の「日本国憲法9条」じゃな。

のぞむ

キュウジョウのかまえ!アチョー!

まれ

コラ!ふざけてないでちゃんと聞きなさい!

のぞむ

シュン…。

きんじぃ

ホッホッホ。まぁ元気なのはよいことじゃ。さて、「日本国憲法9条」というのは、世界的に見ても他に例がない、日本国憲法が世界に誇る部分でもあるんじゃ。

まれ

へぇ~。どういうところが、世界的にも例がない部分なの?

きんじぃ

「日本国憲法9条」は平和主義を規定した部分じゃ。具体的には主に「戦争の放棄」と「戦力の不保持」、「交戦権の否認」の3つが定められておる。要は、「戦争はしないし、そのための戦力も持たない」と言っておるわけじゃ。そしてこの「戦力を持たない」というのが、世界的に見ても日本国憲法にしかない規定なんじゃよ。

まれ

戦争しないって定めるだけじゃなく、そのための戦力も持たないっていうのは、徹底的な平和主義って感じね。

きんじぃ

うむ。そこが他国の憲法とはちがうところじゃ。ここまで徹底して平和主義を貫く憲法は他にないんじゃ。日本の誇りと言える素晴らしい憲法じゃよ。

まれ

あっ、でも日本って自衛隊があるよね?自衛隊って「戦力」じゃないの?

きんじぃ

よいところに気がついたのう。まれの言うとおりじゃ。日本は自衛隊を保持しておる。一見して憲法9条の「戦力の不保持」とは矛盾するところじゃが、政府の見解は「自衛隊は自衛のための最小限度の実力部隊だから憲法9条でいう戦力ではない」というものじゃ。

まれ

なんか屁理屈というか…、いまいち納得できないけど…。

きんじぃ

まぁそうは言っても、アジアの軍事的な緊張状態から「自衛隊は必要」と思っておる国民も多いんじゃ。当たり前じゃがのぅ。じゃが、9条2項で「戦力の不保持」が明記されていることによって、自衛隊は様々な制限を受けていることも事実なんじゃ。

まれ

憲法にハッキリ書かれいてることはこえられないってわけね。

のぞむ

そのセイゲンってどんなの?

きんじぃ

うむ。自衛隊について歴代の日本政府は、9条の規定から、「海外派兵・集団的自衛権・武力行使を目的とした国連軍への参加」の3つが制限されていると言ってきたんじゃ。

きんじぃ

この3つの制限のうち、集団的自衛権に大穴をあけたのが「安保法制=戦争法」じゃ。これまでの政府の見解をひっくり返し、集団的自衛権を認めるという暴挙じゃった。しかし、それでも憲法9条2項があるから、安倍首相は「集団的自衛権の行使は国家の存在が危うくなるような限定的な場合にしか行われない」と言わざるを得なかったんじゃ。

まれ

やっぱり憲法9条はスゴイね!いくら政府があの手この手で戦争できる国にしようとしても、9条がそれを縛っているのね!

きんじぃ

そういうことじゃ。それを踏まえて、安倍首相の改憲発言を見てみると、「憲法9条2項は残したまま、3項で自衛隊の存在を明記する」と言っておる。一見、9条2項が残るのなら問題ないんじゃないかと思ってしまうじゃろう?

のぞむ

なにか変わるの?

きんじぃ

大違いなんじゃ!海外派兵も集団的自衛権も、それまでの政府見解をひっくり返して容認してきた安倍政権のもとで、例えば9条に3項を追加して「ただし国際の平和と日本の独立を確保するために自衛隊を保持する」と書かれてしまえば、どうなるか!

まれ

どうなっちゃうの?

きんじぃ

自衛隊は9条2項の例外になってしまう。海外での武力行使が無制限に行えることになるわい!完全に9条2項が死文化するんじゃ!

まれ

まさに「戦争する国」になちゃうのね…!

きんじぃ

その通りじゃ。さっき言った「ただし国際の平和と…」という文言は、実際に自民党改憲案に書かれておるものなんじゃ。これで安倍首相の改憲発言がいかに危険か、よ~くわかったじゃろう。

まれ

9条2項をそのまま残すからって安心してちゃ、大変なことになるのね!

きんじぃ

うむ。そしてこの問題は、安倍首相の発言内容だけでなく、その発言に至った過程や、改憲発言を行ったこと自体も大問題なんじゃが…。

きんじぃ

おっと、ついつい力が入ってしまったのぅ。随分と長くなってしまったわぃ。今日のところはこれくらいにしておこうかのぅ。

まれ

はーい!じゃ、また明日ね!

のぞむ

また…あした…むにゃむにゃ。

きんじぃ

ホッホッホ。では、またの!